農業の楽しさ、
農作物の美味しさを伝える

永島農園

神奈川県横浜市金沢区

横浜で500年。横浜育ち・品質第一のしいたけ・きくらげを栽培。 クラウドファンディングで50万円を集め「ゼロカーボン椎茸農園」を実現!横浜で農業DXを目指す若き元外資系バンカー。永島農園の挑戦

LEGACY

常に変革し続ける500年続く伝統農家

神奈川県横浜市金沢区のしいたけ農家、永島農園は、クラウドファンディングサイトcampfireで50万円の資金を募る「目指せ!ゼロ・エミッションなしいたけ農家!自然エネルギーで優しい農園にしたい!」を2020年9月に実施。

わずか10日余りで77人支援者から50万円を超える資金を調達し、農園で使用するエネルギーのゼロカーボン化を見事に実現した。今までにあまりなかった、都市型農園をバーチャルに支援する、新しいソーシャルビジネスの形がここにある。大手金融機関から農業に身を投じた永島さんの成功モデルは、企業人のキャリアアップにも、エコツーリズムにも、自治体の地方創生事業にも大いに参考になる斬新な事例だ。順を追ってその本質を見ていきたい。ちなみに、永島農園は永島農縁とも書く。その「縁」は農業を通じて地域の縁、人々の縁を結ぶという意味である。

永島農園(縁)は、黒船が来航するずっと前から横浜の地で、500年以上農業を続けて来た伝統的な農家だ。

大正8年にはいち早く横浜から皇室へ米を献上した。その後、地域で初めて果菜類の栽培を始め、畜産と野菜から花への生産転換を果たし、園芸店を起業するなど、伝統と格式を重んじつつも、常に時代のニーズに合わせた農業にチャレンジし続けてきた。そんなDNAを受け継いだ現在の永島農園の「当主」永島太一郎さんが2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、いち早く農業のゼロカーボン化を打ち出すのは、当たり前なのかもしれない。

とは言っても、永島さんは元々農業には縁もゆかりもなかった。外資系金融機関に勤務していたが、思うところがあって、奥さまの実家である永島農園を継いで、農業に身を投じた。農業の事業管理はなかなかチャレンジングであるが、そこはバンカーとしての知見を活かし、戦略の企画立案、事業計画、財務管理、営業戦略をこなしている。

そんな永島さんが次のチャレンジとして目を付けたのが、しいたけ農園のゼロエミッション化だ。

「横浜の地でしいたけ農家として様々な挑戦をしてきましたが、今回は新たに太陽光パネルを設置し、自然エネルギーによってしいたけを育てるという、自然に優しいしいたけ農家になれるような挑戦をしたいと思いました。」

TESLAでの送迎付きキクラゲ収穫体験

永島農園の新たな取り組み、それは電気自動車の活用による輸送時もCO2をゼロにすることだ。その一環として、この夏には電気自動車送迎付きのキクラゲ収穫体験を企画した。


以下はツアーの案内ですが、只今申し込み多数により応募を締め切っております。追加募集の場合は、またご案内いたします。悪しからずご了承ください。

採れたてキクラゲのぷるぷる食感はやみつきになる人が多いです。 楽しく収穫キクラゲ狩り250gプラン。カップル・ファミリーにおすすめです。 おひとり様 1,100円 一日1組限定です。(最大4名まで)

日時:2021年8月16日・8月17日

プログラム

集合場所:金沢文庫駅西口 タクシー乗り場前
使用車種:TESLA モデル3
永島農園へ移動(所要時間10分)
現地到着
キクラゲ摘み
休憩
物品購入時間
金沢文庫駅へ移動
解散

収穫量:250g

最寄り駅の京浜急行金沢文庫駅から往復自動車でテスラモデル3での送迎がつきます。

自然エネルギーで充電するので、ゼロカーボン・ドライブ(ゼロドラ)と言います。

電気自動車は走行時にCO2を出さず、環境にやさしい快適な移動が実現します。

 

当日の模様はプライバシーに配慮しつつ、記事化する予定です。どうぞご了承ください。

THOUGHT

農業の楽しさ、 農作物の美味しさを伝える

神奈川県は横浜の地で500年以上農業を続けて来ました。
大正8年の皇室への米の献上、地域で初めて果菜類の栽培を始める、畜産と野菜から花への生産転換、園芸店の起業など常に時代のニーズに合わせた農業にチャレンジし続けて来ました。

農園のある横浜市は人口が374万人を超える(2020年1月時点)日本有数の大都市です。農地は宅地化し、農家数と耕作面積も減少の一途をたどっています。
そんな中で私たちが農業を生業として続けていく事。その意味と役割をずっと考えていました。

辿りついた結論は農業の楽しさ、農作物の美味しさを伝える事。この2つを事業として行う事。

具体的には何をするのか?

耕作面積は他の産地と比べると限られますが、軒先での直売、農産加工品の開発、収穫体験、農園BBQなど出来る事は沢山あります。そして消費地である横浜の立地を活かすために、日本全国にいる仲間の農家さんのつながりを活かした連携も考えています。

生産(1次産業)、加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)を掛け合わせた農業、6次産業化を身の丈に合った適切な規模で行い農業の楽しさをどんどん発信していきます!

安全なのは当たり前の世の中です。私たちは美味しさやワクワク感、楽しさにもこだわった農業にチャレンジしていきます。

TOUR

楽しく収穫キクラゲ収穫体験

■コロナ対策実施中・ご協力のお願い■
・従業員のマスク着用
・手洗い消毒&マスク着用のご依頼
・ハウスに入る前の手洗い・消毒のお願い
・消毒液の設置
・人数の制限

永島農園では、キクラゲ狩り体験を行っています!

通常出回っているキクラゲの90%以上は外国産。
国産のキクラゲはまだまだ希少です。

中華炒めやラーメンのトッピングなどはもちろん、
暑い季節はサラダやピクルス、冷やし中華に!
寒い季節は肉じゃがやお鍋、スープにも!
カレーや炊き込みご飯など、どんなお料理にもお使いいただけます。

また栄養価も高く、ビタミンDは全食品中トップクラス。
食物繊維が多く、便秘解消や貧血の改善、
美肌やアンチエイジングなどにも効果があると言われています。

戻した干しキクラゲとはまた違う、生キクラゲならではのプルプリ食感!

ぜひキクラゲの本当の美味しさを体験してみてください!
スタッフ一同、心よりお待ちしています。

また、キクラゲ狩りはハウス内で行うため、雨天の場合も対応可能です!
湿度管理のため、ハウス内が濡れていることもありますので、動きやすい服装や靴でお越しいただくのがオススメです。

*Guidance in English is available.
Please note that in the request column.

完全無農薬による栽培

完全無農薬の菌床栽培

しいたけ…ハウス内で自分たちが美味しいと思う品種を栽培しています。
きくらげ…ハウス内にて「あらげきくらげ」という品種を栽培しています。

完全無農薬の菌床栽培

しいたけ…ハウス内で自分たちが美味しいと思う品種を栽培しています。
きくらげ…ハウス内にて「あらげきくらげ」という品種を栽培しています。

&GREEN

グリーンと共に:農園にある太陽光発電で実現する「ゼロカーボン椎茸」

「私たちの農園の主なエネルギーは一般的な発電所から引いている電力で、家庭用と同じルートで供給されています。この電力については、火力発電であったり原子力発電であったり、元々の自然にある自然由来のエネルギーではない、環境にとって優しくはない発電方法でつくられています。

私たち永島農園がこの地で500年以上農業を続けてくることができたことは、自然の力による恩恵がとても大きいと感じています。この豊かな自然を私たちの子ども、そして孫の世代まで、100年200年と続くようにしていきたい。

そんな思いで、農園で使うエネルギーを環境により良いものに、持続的なものにできないかと考えていました。

今の世の中、自然由来のエネルギーを活用した発電方法がたくさんあります。
地熱発電、水力発電、そして太陽光発電。

私たちはこういった選択肢の中で、横浜のこの地に導入しやすい太陽光発電を導入することにしました!

太陽光パネルを設置して、太陽光による発電でしいたけなどの農作物を育て、それを食べて生きる。

今回のプロジェクトでは、この太陽としいたけ、農作物の優しい関係を生かした美しい循環を構築したいと考えたのです。

実は、いきなり太陽光発電設備を導入する前から少しづつ準備を進めていました。

2020年より出来ることから地球に優しい農作物の栽培と加工を行うべくCO2削減に取り組むことにしました。永島農園で使用する電力で排出されるCO2をオフセットするために、そのCO2に相当するJ-クレジットを購入しました。

「J-クレジット制度とは、太陽光発電などの取り組みによるCO2の排出削減量を「クレジット」として国が認証する制度です。

詳細はこちら:https://japancredit.go.jp/

本格導入の前に何回かテストをしてみました。
実際に扇風機を動かすことができたりしています。

今回導入する太陽光パネルで、ハウスの換気や乾燥機に入れる前の風乾用の扇風機の電力をまかないたいと思います。

また移動可能な蓄電池を導入して、災害時は近くにある社会福祉法人すみなす会様や近隣の皆様のスマートフォンの充電などにも役立てていただこうと思っています。」

3割の顧客が「ゼロカーボン価値」にお金を払った

この取り組みには、一般社団法人ナッジ推進協議会(NPC)が支援している。NPCは、環境に配慮したCO2を出さないことを示す、&グリーン・ライセンス(グリーン・シール)を商品に貼って、EC通販サイトや、直売所、飲食店で販売、顧客に低炭素であることを訴求する。ナッジ的手法をふんだんに活用している。

NPCは、グリーンシール付き椎茸を5%ほど高く販売する。生産者のCO2削減に向けた取り組みを消費者が共鳴し、一般商品より少々だけ高い値段を払ってくれれば、それを生産者にバックし、コストを回収する。環境配慮行動を実践する農家を消費者がプレミアム料金で応援する、新しい形のクラウドファンディングでライフスタイル・イノベーションを引き起こしていく狙いがそこにある。

実際に永島農園では、直売所とオンラインで、600円の椎茸・きくらげをグリーンシール付630円(+5%)を並べて販売したところ、購買者の3割がグリーンシール付椎茸・きくらげを選択した。

クラウドファンディング返礼品でも3割が+5%を選択。(Jクレジット換算で30円/kWh:市価の30倍)

大企業や地方自治体が、地方部に分散型再生可能エネルギーを導入したり、地域循環型・ソーシャルビジネスを企画する際に大変有益な事例となろう。永島さんやNPCは、こうした事業で得られた知見を広く発信している。